理学療法学科
【3年制】

理学療法学科は、国家資格である理学療法士の資格を取得するための学科です。理学療法士の職務とは、病気やケガ、加齢などによる障害で日常生活に支障をきたした人に対し、運動、マッサージ、電気刺激などを用いて、立ち上がりや起き上がり、歩行などの基本動作の回復を図ることです。それぞれの生活様式に合ったプログラムを組むため、病気や身体に関する幅広い知識に加え、信頼関係を築くためのコミュニケーション能力も求められます。

 

アドミッションポリシー
【入学者受け入れの方針】

本学科では、以下の努力ができる学生を求めています。

学習意欲に関して
  • 確かな目的意識を持って、達成させる努力ができる
  • 何事にも興味を持って、自ら積極的に学ぶ努力ができる
  • 地道に課題に取り組む努力ができる
他者とのかかわりに関して
  • 常に感謝の気持ちを持って行動する努力ができる
  • 相手の立場に立って、自ら考える努力ができる
  • 自分も他者も大切な存在として認める努力ができる
社会性に関して
  • 医療専門職として論理的に考える努力ができる
  • 社会人、医療人として礼節を守る努力ができる
  • 他者や地域に貢献する努力ができる

理学療法学科の3つのポイント

❶ 豊かな人間性・社会性を養うことに力を注ぐ

理学療法士にとって大切なことは、患者様の信頼を得られる人間性と本人のやる気を引き出すコミュニケーション能力を備えていることです。これらは、チーム医療の現場で必ず求められる資質です。本学科では、経験豊富な教員が、人間性と社会性の基礎を育むことに主眼を置いて学生と向き合っています。

❷ 実習体験を豊富に重ね、実践力を身につける

人間性、社会性を培う一方で、早い段階から実習を取り入れ、実践的な知識・技術の習得機会を多く設けていることも本学科の特長です。機能訓練室や日常動作訓練室など充実した設備で行う技術演習のほか、北水会グループ等の医療機関、介護施設での実習体験も適時行い、卒業後、即戦力となる理学療法士の育成を目指しています。

❸ 理学療法士としての多様な活躍の場を紹介

理学療法士の就職先は、近年多様化を続けています。病院や介護施設のほか、在宅介護の場や、クラブチームなどのアドバイザーとして活躍する人も増えています。本学科では、医療専門職である理学療法士としての多様な活躍の場と地域貢献の形を伝え、より本人に適した分野を見いだせるよう指導しています。

瀧波 凌太

INTERVIEW
在校生インタビュー

高校時代の体験から興味を持った理学療法士
学びを重ねてさらにその魅力を実感

瀧波 凌太[水戸葵陵高等学校卒]2019年度入学

高校在学時に所属していた運動部で、理学療法士のサポートを受けたことがきっかけで興味を持ちました。専門的な知識に基づく具体的なアドバイスにより、自分の運動パフォーマンス(結果)が向上したことを覚えています。私もアスリートを支える仕事がしたいという想いが生まれ、水戸メディカルカレッジに入学しました。専門的な勉強をしていく中で、スポーツの分野以外にも理学療法士が活躍する場がたくさんあることを知り、いっそうこの職業に魅力を感じています。現在は、訪問リハビリテーションの分野にも興味を持って学んでいます。

CURRICULUM
カリキュラム

1年次[基礎]

基礎分野や人体の構造、疾病と障害、リハビリテーションなどの専門基礎分野を学びます。また、専門分野の基礎的な内容も学びます。

◉カリキュラム

解剖学I・II/生理学/基礎運動学I・II/運動機能解剖学/公衆衛生学/整形外科学/内科学/コミュニケーション論/リハビリテーション概論/理学療法概論 など

見学実習I・II 45時間(約1週間)×2

北水会グループ内や外部の病院、介護施設で見学実習を行います。実際に理学療法士の指導の下で、患者様との接し方、医療従事者としての態度を理学療法士の仕事の見学を通して学びます。

2年次[専門]

理学療法評価学や理学療法治療学などの専門分野が主体になります。

◉カリキュラム

神経内科学/小児科学/老年医学/運動学実習/理学療法評価技術論I・II/理学療法臨床推論/運動器・スポーツ理学療法/脳卒中理学療法/小児理学療法 など

地域理学療法実習 45時間(約1週間) 評価実習 135時間(約4週間)

地域理学療法実習は、近年、特に求められる地域に対する理学療法士の役割、仕事を見学を通して学びます。評価実習では、理学療法士として患者様の状態を適切に評価する方法を学び医療チームの一員としての連携方法を習得し、専門職としての責任と自覚を培います。

3年次[実践]

これまで学んだ知識の整理や実技の確認を行います。また、総合臨床実習I・IIを行います。これらを通して国家試験に備えます。

◉カリキュラム

理学療法臨床スキルII/総合理学療法III

総合臨床実習I・II 315時間(約7週間)×2

今まで学んできた知識・技術、1・2年次の実習で体験してきた事の集大成として実習に臨みます。実際に理学療法士の指導の下、患者様に触れ、理学療法を経験します。

OG & OB MESSAGE
先輩の声

アスリートリハビリテーションの現場を体験できる実習が魅力

2016年3月卒業
鈴木 達也さん

水戸メディカルカレッジの実習は、アスリートリハビリテーションを行っている北水会記念病院で行うことができます。これは、スポーツに関わる仕事に興味がある学生にはとても魅力的です。僕自身も、卒業後に北水会記念病院に就職し、一般の方の理学療法に携わりながら、母校の高校のサッカー部員に、ケガの予防や故障時の対応、負荷のチェック方法などを伝えてサポートする活動に従事しています。

他学科との交流で学んだ多職種連携が現在の仕事にも生きていることを実感

2018年3月卒業
松本 諒太さん

水戸メディカルカレッジでは、他学科との交流の中で多職種連携の考え方を学びました。卒業後、私は介護老人施設に就職し、各専門職によるチームケアで利用者様の早期の在宅復帰を目指し、身体・生活機能の維持・回復・向上を図ることに携わっています。高齢者の生活の現場から生じるいろいろな問題を、チームの他の専門職の人たちと協力して解決を目指すことに、学校での学びが生きています。

Message
メッセージ

からだだけでなく、心の回復も支援。一人ひとりの人生と向き合う仕事です。

理学療法学科
副校長兼学科長
武藤 久司

からだだけでなく、心の回復も支援。
一人ひとりの人生と向き合う仕事です。

理学療法士の仕事は、病気やケガなどで障害を負った人の、からだの機能回復を支援するだけではありません。落ち込んだ心を回復させ、その人の新たな生活様式や人生について、ともに考え、指針を示していくことも理学療法士の大切な仕事です。とても大きな覚悟、真剣さが求められますが、私は、これほど深く人と関わり、大きなやりがいと充実感を得ることができる仕事はほかにあまりないだろうと思っています。人の役に立つ仕事に就きたいと思っている人、努力を惜しまずつねに最善をつくせる人──水戸メディカルカレッジは、あなたのその気持ちを全力で応援します。

カリキュラムポリシー
【教育課程編成・実施の方針】

本学科では、以下の方針をもとにカリキュラムを編成しています。

1年次
  • 理学療法士としての基礎的知識を習得する
  • 社会人・医療専門職として幅広い理解や態度を養う
  • 社会人として他者貢献や社会貢献する姿勢を養う
2年次
  • 理学療法士としての論理的・多面的な思考と基本的技術を習得する
  • 臨床実習を通して高い倫理観を持ち、適切な分析に基づく洞察力を習得する
  • 医療専門職として他者貢献や社会貢献する意欲を獲得する
3年次
  • 臨床実習を通してこれまで身につけた知識・技術・態度を統合して活用する
  • 理学療法士として自らの技能と資質を向上する意欲を獲得する
  • 臨床実習を通して他者貢献や社会貢献を実践する

ディプロマポリシー
【卒業認定・称号授与の方針】

本学科では、以下を卒業認定の要件としています。

学習意欲に関して
  • 確かな目的意識を持って、達成させることができる
  • 何事にも興味を持って、自ら積極的に学ぶことができる
  • 地道な努力を惜しまず、課題に取り組むことができる
他者とのかかわりに関して
  • 常に感謝の気持ちを持って行動することができる
  • 相手の立場に立って、自ら考えることができる
  • 自分も他者も大切な存在として認めることができる
社会性に関して
  • 医療専門職として論理的に考えることができる
  • 社会人・医療人として礼節を守ることができる
  • 他者や地域に貢献することができる